5' ITR: 5' inverted terminal repeat. 野生株の5' ITR と3' ITRは基本的に同じ配列を持つ。ウイルスゲノムの両端に逆向きに配置され、ウイルスゲノムの複製起点として機能する。
Ψ: アデノウイルスゲノムDNAのパッケージングシグナル。
U6 promoter: ヒトU6 snRNAのプロモーター。RNAポリメラーゼIIIによってshRNAを高レベルで発現する。
Sense, Antisense: 標的配列から設計され、shRNAのヘアピン構造のステム部分を形成する。
Loop: shRNAのヘアピン構造のループ部分を形成するために最適化された配列。
Terminator: shRNAの転写を停止する。
hPGK promoter: ヒトphosphoglycerate kinase 1 遺伝子プロモーター。下流のマーカー遺伝子を遍在的に発現する。
Kozak: Kozak配列。真核生物での翻訳開始を促進すると考えられているためORFの開始コドンの前に配置される。
Marker: 薬剤選択用遺伝子(ネオマイシン耐性など)や視覚化用遺伝子(EGFPなど)、もしくはデュアルレポーター遺伝子(EGFP/Neoなど)。ベクターが導入された細胞の薬剤選択もしくは可視化を可能にする。
SV40 late pA: SV40(Simian virus 40)のlateポリアデニレーションシグナル。上流マーカー遺伝子の転写を停止する。
ΔAd5: アデノウイルス5型(Ad5)ゲノム。E1A、E1B、E3領域が欠損している。
3' ITR: 3' inverted terminal repeat。
pBR322 ori: pBR322複製起点。E.coliでプラスミドを中コピー数で維持する。
Ampicillin: アンピシリン耐性遺伝子。 E.coliへのアンピシリン耐性によるプラスミドの維持を可能にする。
PacI: PacI制限酵素認識サイト(TTAATTAA)。2ヵ所のPacIサイトで切断することによってベクターを線状化し、ベクターバックボーンを取り除いて効率的なパッケージングを実現する。