5' ITR: 5' inverted terminal repeat。野生株の5' ITR と3' ITRは基本的に同じ配列を持つ。ウイルスゲノムの両端に逆向きに配置され、ウイルスゲノムの複製起点として機能する。
Promoter: 目的遺伝子発現用プロモーター。
Lox2272: Creレコンビナーゼの組み換え配列。LoxP配列に二か所の塩基置換が導入されている。LoxP配列とは適合しない。Cre存在下ではLoxPとLox2272 配列はそれぞれ適合する配列と組み換え反応が起こる。
LoxP: Creレコンビナーゼの組み換え配列。Lox2272配列とは適合しない。Cre存在下ではLoxPとLox2272配列はそれぞれ適合する配列と組み換え反応が起こる。
Kozak: Kozak配列。真核生物での翻訳開始を促進すると考えられているためORFの開始コドンの前に配置される。
ORF #1: 遺伝子#1。センス方向に配置され、Creによる組み換え反応前に発現する。
ORF #2: 遺伝子#2。アンチセンス方向に配置され、Creによる組み換え反応後に発現する。
Regulatory Element:WPRE(Woodchuck hepatitis virus posttranscriptional regulatory element)を追加できる。WPREはパッケージング細胞内の3' LTRにおけるウイルスRNA転写停止を助けることで機能的ウイルスRNAのレベルを上昇させてウイルスタイターを増加させる。また、目的遺伝子の転写停止にも寄与して発現レベルを上昇させる。
BGH pA: ウシ成長因子ポリアデニレーションシグナル。目的遺伝子の転写を停止する。
3' ITR: 3' inverted terminal repeat.
Ampicillin: アンピシリン耐性遺伝子。 E.coliへのアンピシリン耐性によるプラスミドの維持を可能にする。
pUC ori: pUC複製起点。E.coliでプラスミドを高コピーで維持する。