MMLVレトロウイルス作製サービス

Molony Murine Leukemia Virus (MoMoLV or MMLV)レトロウイルスベクターは、さまざまな動物種の分裂細胞に半永久的に遺伝子導入を効率よく実施できるベクターツールです。特に近年、iPS細胞に遺伝子導入を行う際のウイルスベクターツールとして再認識されています。

VectorBuilderは独自に開発した技術と試薬を用い、MMLVのタイター、純度、生存率、均一性に優れたMMLVパッケージングプロトコールを開発しました。 ユーザー満足度の高さは、VectorBuilderでMMLVベクター構築とウイルスパッケージングを注文されるグローバルユーザーの高いリピート率に表れています。

ご提供しているMMLVレトロウイルスの種類 
  • VSV-Gシュードタイプ MMLVレトロウイルス

MMLVレトロウイルス受託作製サービスの詳細

価格と作業日数
スケール 推奨使用系 タイター 容量 価格(税抜き) 作業日数
パイロット 培養細胞 >107 TU/ml 250 ul (10x25 ul) 52,000円 8-16日
中容量 1 ml (10x100 ul) 78,000円
大容量 >108 TU/ml 1 ml (10x100 ul) 130,000円
超純粋大容量 培養細胞 & in vivo >108 TU/ml 1 ml (10x100 ul) 208,000円

TU = トランスダクションユニット(Transduction units、または感染ユニット)

納品形態
培養細胞実験用 生体用超純粋グレード
カスタムMMLVレトロウイルス カスタムMMLVレトロウイルス

無料: 標準コントロールウイルス

  • パイロット: >107 TU/ml, 100 ul
  • 中容量: >107 TU/ml, 2x100 ul
  • 大容量: >107 TU/ml, 2x100 ul

  追加購入(オプション):超純粋標準コントロールウイルス

  • 超純粋大容量: >108 TU/ml, 10x100 ul,  70,500円
無料: ポリブレン (5 mg/ml, 200 ul) 無料: ポリブレン (5 mg/ml, 200 ul)
メール添付:カルタヘナ法26条1項情報公開書類、品質検査証明書(COA) メール添付:カルタヘナ法26条1項情報公開書類、品質検査証明書(COA)
既成標準コントロールウイルスについて

カスタムウイルスをご購入いただく場合、 弊社既製品のコントロールウイルスを無料(パイロット、中容量、大容量用)または割引特価(超純粋大容量用)でご提供しています。既製標準コントロールウイルスは、感染効率の最適化などの目的に使用していただけるコントロールウイルスです。例えば、カスタムウイルスが目的遺伝子の強制発現系であれば、コントロールはEGFPを強制発現するウイルスです。厳密なカスタムコントロールが必要な場合は別途デザインとお見積りをご依頼ください。コントロールウイルスの詳細を以下に示します:

ベクターシステム コントロールベクター名称 vector ID
MMLV遺伝子発現システム pMMLV[Exp]-EGFP/Puro VB010000-9307ddn
保存方法

MMLVレトロウイルスはHBSSバッファーの溶液でチューブに分注し、凍結したものをドライアイス梱包で出荷・納品します。お受け取り後は、-80°Cで長期間(6か月)は安定です。-20°Cでは短期間(1週間)の安定保存が可能です。貯蔵寿命(シェルフライフ)は約1年です。 タイターの大きな低下を避けるために、凍結融解を繰り返すことは避けてください。

技術的情報

MMLVレトロウイルス作製と品質検査

MMLVレトロウイルスの製造では、目的の遺伝子(GOI)を運ぶトランスファーベクター、VSV-Gをコードする弊社独自のエンベロープベクター、GagおよびPolをコードするパッケージングベクターの3種類をウイルス産生細胞(パッケージング細胞)にコトランスフェクトします。短期間のインキュベーション後、上清を収集し、遠心分離して細胞破片を除去し濾過します。その後、ウイルス粒子をPEGで濃縮します。超純粋MMLVレトロウイルス(in vivoグレード)の場合、ウイルス粒子をさらに精製し、ショ糖クッション遠心分離によって濃縮します。MMLVの機能的タイターは、qPCRをベースとした方法で測定します。 

MMLV-img

VectorBuilderによって作製された組換えMMLVレトロウイルスは、各ウイルスパッケージングに品質管理を徹底しています。品質検査には、タイター測定、細菌および真菌の無菌試験、およびマイコプラズマ検出が含まれます。トランスファーベクターが蛍光タンパク質をコードしている場合、HEK293T細胞にウイルスを形質導入し、適切なインキュベーション後、該当する蛍光を蛍光顕微鏡下で検出します。さらに、超純粋MMLVの場合、定期的なサンプリングで、エンドトキシンアッセイを実施し、ウイルス品質を管理しています。

技術的ドキュメント
ユーザーインストラクション 化学物質等安全データシート (MSDS) 品質検査証明書(COA)

ご注文方法

プラスミドベクター構築とウイルスパッケージングを同時注文する場合
ウイルスパッケージングのみ注文する場合(ユーザー提供プラスミド、または弊社にストックしたベクター)

ユーザー提供のMMLVウイルスプラスミドをパッケージに使用する場合は マテリアルサブミッションガイドライン に従ってマテリアルを準備し、弊社に発送してください。ユーザーからご提供されるマテリアルはVectorBuilderでお受け取り後、品質検査(QCチェック)に合格することを必須条件としています。QCチェックは、マテリアルごとに14,000円からの追加料金が発生する場合があります。さらにQCチェックに合格するまで、ご依頼の受託サービスが開始することができません。そのため、正しくマテリアルを準備、発送し、プロジェクトが遅延しないよう心がけてください。

Q&A

他のウイルスベクターに対するMMLVレトロウイルスの特徴は?
レンチウイルス MMLV アデノウイルス AAV
組織指向性 広範 広範 数細胞種には不適 ウイルスセロタイプに依る
非分裂細胞への感染 感染する 感染しない 感染する 感染する
安定発現または一過性発現 ゲノムへの挿入による安定発現 ゲノムへの挿入による安定発現 一過的、エピソーマル 一過的、エピソーマル
得られる最高タイター 高い 中程度 非常に高い 高い
プロモーターのカスタマイズ 不可
主な使用系 培養細胞と in vivo 培養細胞とin vivo In vivo In vivo
In vivoでの抗原性 低い 低い 高い 非常に低い
VectorBuilderrのウイルスタイター保障と作業日数について教えてください。

当社のタイター保証は、ウイルスにパッケージされている領域(5'MoMuLVLTRから3'MoMuLV LTRまで)がMMLVの搭載上限(8 kb)以下で、弊社がベクター構築を行ったトランスファーベクターに適用されます。搭載上限の8Kbをを超えるパッケージング領域の場合でも、ベクターをウイルスにパッケージングすることは可能ですが、タイターが低下する可能性があります。さらに、以下のプラスミドベクターの場合、ウイルスタイターを保証することができません:

  • 毒性遺伝子(例:アポトーシス誘導遺伝子)、パッケージング細胞またはウイルス機能性を損なう遺伝子(例:細胞凝集を引き起こす膜タンパク質)など、パッケージングプロセスに悪影響を与える可能性のある配列を含むベクター、および内部欠失や組み換えなどのリアレンジメントまたは二次構造を取りやすい配列(例:反復的または非常にGCが豊富な配列);
  • ユーザー提供のプラスミドベクターで、シークエンス非開示でパッケージングを依頼される場合、また非定型のMMLV機能要素(LTRなど)を含むプラスミドベクターの場合。弊社で最適化を図れないため、プラスミドパッケージング効率が不確実になる可能性があります。

推定作業日数は、弊社で受注後製造が開始し、QCに合格するまでの日数です。お客様から提供されたマテリアル(テンプレートDNAやウイルスベクターなど)の待ち時間、マテリアルのQCチェックに合格するまでのチェック日数、そして完成したウイルスを弊社製造拠点から出荷してお客様に納品するまでの移動日数は含まれません