カスタムベクター構築サービス

VectorBuilderは、カスタムベクター構築の受託サービス業としては世界1の規模を誇り、研究者が創薬等ライフサイエンスや基礎科学研究に必要なベクターDNAをクローニングいたします。約200種類のベクターバックボーンをオンラインポータルにご用意し、ポータルにないベクターシステムもデザインリクエストから受託ベクター構築をいたします。プロモーター、タグ、マーカー、リンカーなども豊富に揃え、遺伝子シークエンス検索はNCBIのデータベースに直結させて、ベクターデザインに至れり尽くせりのオンラインポータルです。また、ベクターシステムは弊社のR&Dにおいてin vivo検証、可能な場合はIn vitro検証を済ませています。ベクタービルダーのカスタムベクター構築サービスは競合他社が追い付けない価格と作業日数でご提供しています。また、ご自分の研究室で試薬やキットを買い揃えてベクター構築を行う場合に比べて試薬などの関連コストや労働費の節約になります。ベクターは研究試薬の1つです。ベクター構築を外注し他の重要な研究課題に労力を割いてください。 当社の受託サービスラインナップでは、ベクター構築の関連サービスも充実させています。プラスミドDNA精製, ウイルスパッケージング (レンチウイルス, AAV, アデノウイルス, MMLV, バキュロウイルス, など), カスタムライブラリー構築, BAC編集, 変異導入, 安定細胞株の樹立 、RNA調整などです。

ベクター構築サービスの特徴

  • オンライン上で無料公開している、大変使いやすい ベクターデザインスタジオ はユーザーが実験目的に合致するカスタムベクターを素早くデザインできます。
  • 膨大なコレクションの ベクターバックボーン と ベクターコンポーネント を利用すればベクタークローニングにかかる時間と費用を節約できます (当社の実績では、今まで受託した総プロジェクトの中で ~20%で新規遺伝子合成が必要です。ほとんどが当社でコレクションされたベクターコンポーネントからのベクター構築です)。
  • ベクターバックボーンとコンポーネントの全てはすでに機能的に検証されたものを使用しています。そのため信頼できる実験結果を得ることができます。
  • 豊富なクローニング技術と経験を持っています。そのため、シンプルなベクター構築から、複雑なベクター構築まで柔軟にご対応します。
  • 様々なベクター構築を膨大数行ってきた経験とノウハウを持っています。
  • 関連サービスの追加注文が簡単です。ベクター構築終了後、引きつづき  プラスミドDNA精製 や ウイルスパッケージングをご注文いただき納品いたします。
  • 100%のシークエンスマッチを保障
  • 受託構築したベクターは半年から1年間当社にて無料で保管いたします。
  • カスタムベクターの知財 はユーザーに帰属します。

サービス内容

価格と作業にかかる日数

カスタムベクター構築の平均的な工程は、ユーザー提供プラスミドDNAのQC(該当する場合)、ベクターコンポーネントの調達(該当する場合)、およびベクタークローニングの3工程からなります。各工程の参考価格と作業日数の内訳を以下の表1に示します:

表 1. カスタムクローニングの各工程の参考価格と参考所要作業日数一覧

ベクタークローニング* ベクターコンポーネントの調達ソース(該当する場合) ユーザー提供プラスミドDNAのQC(該当する場合)
種類 ベクター構築の複雑度による 当社ストックテンプレート ユーザー提供テンプレート 新規遺伝子合成 ベクターバックボーン用 ベクターコンポーネント用(ORFなど)
価格(税別・送料別)

a. shRNA, gRNA または短いフラグメントなどの発現 (例 エンハンサー、プロモーター): 13,000円より

b. タンパク質発現用: 21,000円より

0-6,500円

(当社受託ベクター構築の80%以上のテンプレートがこのカテゴリーに相当)

0円 

(注QCチェック費用がかかります)

表3を参照 19,500円 16,000円より
作業日数**

1-3週間 

(当社受注ベクター構築の80%以上での実績)

受注後ただちにベクター構築開始 QCチェックに合格後、ベクター構築開始 表3を参照 3-5日
作業内容 クローニング方法(PCR, ライゲーションでのクローニング, Gibson, Gateway,  Golden Gateクローニング) ストックテンプレートの種類(プロモーター、ORF, マーカー遺伝子、精製タグなど) 約20% のプロジェクトで新規遺伝子合成が必要(当社実績) QCに含まれる作業(濃度測定、トランスフォーメーション、プラスミド精製、制限酵素処理、サンガーシークエンシング)

注:

* VectorBuilderの標準的バックボーンとコンポーネントから構築されたベクターの価格と作業日数は表2を参照ください。

** 作業日数とは:ベクター構築を受注し、ベクター構築が完了までの日数です。ユーザー提供マテリアルの輸送時間とQC、および完成品の輸送時間は含まれていません。

表 2. シンプルベクター構築の価格と所要作業日数  (4月3日2021年より)

ベクター種類 価格(税抜き) 作業日数(輸送日数は除く)
shRNAベクター 13,000円 7-12 日
gRNAベクター (single-gRNA) 13,000円 6-11 日
gRNAベクター (dual-gRNA) 39,000円 10-17 日
発現ベクター 21,000円 7-13 日

表 3. 新規遺伝子合成の価格と所要作業日数 (4月3日2021年より)

合成フラグメントの長さ 価格(税別・送料別)* 作業日数(輸送日数は除く)
<1.5 kb 15.6円/bp 6-10 日
1.5-3 kb 18.2円/bp 10-14 日
3-5 kb 20.8円/bp 10-16 日
5-7 kb 23.4円/bp 16-20 日

* 異なるDNAフラグメントの合成を3種類以上ご注文いただいた場合バルク割引をいたします。

**新規遺伝子合成は、合成が難しい領域が含まれている場合(GC含量が高い、単純な繰り返しが多い、セグメントやブロックの繰り返しが複数あるなど)、1ベース当たりの費用が多少高くなる可能性があります。

納品形態

日本向け納品形態はTEに溶解したプラスミドDNAです:出荷前の品質検査の残りを無料提供しているため1.5-2.0ugと少量です。大量の精製プラスミドDNAが必要な場合は、関連サービスよりミニ(>10ug), ミディ(>100ug), マキシ(>300ug), メガ(>1mg),  ギガ(>10mg) プレップのプラスミド精製受託サービスをご注文ください。

大腸菌グリセロールでの納品もご依頼によって対応しています。service-jp@vectorbuilder.comまでお問い合わせください。所属機関の定める遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)を遵守した遺伝子組み換え大腸菌の受け入れ準備を行ってください。ベクタービルダー・ジャパンよりカルタヘナ法26-1に沿った情報公開書類をメールにてお送りいたします。

品質検査について

VectorBuilderで受託構築したベクターはシークエンスの 100%マッチを保障しています。 当社の受託構築ベクターは厳格な品質管理を受けて、デザイン通りの正しいシーケンスで構成されていることをサンガーシークエンシングで確認した後に出荷しています。その他の標準QCサービスとして、DNAの定量、A260 / 280測定、制限酵素処理によるベクターマップの確認、サンガーシーケンシングがあります。大腸菌グリセロールストックで納品をご希望された場合は、グリセロールストックからの大腸菌を回収し再形質転換を行って出荷しています。

ユーザー提供のプラスミドDNAに関して

ユーザーご提供のベクターバックボーンやベクターコンポーネント(ORFやプロモーターなど)を使ったベクター構築をご依頼の場合は、お見積り作製時にご提供いただくプラスミドの情報をあらかじめ "サポート" > "マテリアルサブミッションフォーム"からサブミットしてください。

  • ベクタービルダーの製造拠点までの移動日数、お受け取りしたプラスミドDNAのQCチェックにかかる日数が最終ベクター構築作業日数には含まれていません。ベクター構築が開始するまで、ある程度の日数を必要とすることをあらかじめご了承ください。
  • QCチェック費用はベクター価格照会の際に追加されています。
  • QCチェック内容:大腸菌形質転換とプラスミド精製、特徴的な制限酵素サイトを使ってベクターのグローバルマップの確認、サンガーシークエンスシングによるシークエンスの確認。
  • ご提供していただくプラスミドDNA(1ug/ul in TE)5ul程度をろ紙にスポットし弊社日本法人宛てにお送りください。プラスミドDNAのご提供の際は、マテリアルサブミッションガイドに沿って発送してください。日本法人では毎週末、製造拠点にまとめてマテリアルを発送します。お急ぎの場合は、service-jp@vectorbuilder.comまでお問い合わせください。

Q&A

クローニングに使っているストラテジーは何ですか?

VectorBuilderでは、様々な分子生物学技術を組み合わせて、ユーザーニーズに基づくカスタムベクターを受託構築しています。発現ベクターは通常、Gateway cloningまたはGibson assemblyを使用して構築します。shRNAおよびgRNAベクターは、ライゲーションベースのアプローチを使用してクローニングされ、高度に最適化されたハイスループットクローニングプラットフォームを利用して、目的のベクターを最低価格および最短の作業日数で受託構築します。さらに、プロジェクトごとに必要に応じて新規遺伝子合成やGoldenGateクローニングなど、他の様々な方法をルーチンに使用しています。

ベクタービルダーがクローニングに使っている大腸菌株は何ですか?入手した プラスミドの増幅にはどの大腸菌株を使えばいいですか?

VectorBuilderでクローニングされるベクターの殆どが、当社で独自に探知開発した大腸菌ホスト VB UltraStable を使ってプラスミドDNAの増幅を行っています。このホストの特徴は、高い形質転換効率 (>1x108 cfu/ug) とリピートなどの多いインサートを持つプラスミドDNAも安定して高度増幅できる点です。そのため、当社で受託構築してお受け取りになられたプラスミドDNAの増幅には、 VB UltraStable™ コンピテントセル をお使いいただくことをお勧めいたします。しかし、プラスミドDNAの収量やベクターインサートの安定性に多少懸念は出るものの、通常研究室にあるDH5αやStbl3のコンピテントセルでもプラスミドの増幅が可能です。

プラスミド収量が低いのですがどうしたらいいですか?
プラスミドの複製起点が低コピーoriではないですか?

大腸菌細胞あたりのプラスミドコピー数は、プラスミドの複製起点によって決まります。何等かの理由があって、低コピー数のoriを継承しているプラスミドもあります。まずプラスミドの複製起点にどのoriが使われているか、低コピーoriかどうか確認してください。低コピーoriをもつプラスミドの場合、満足いくプラスミドDNA収量を得るために、プラスミドDNA調製用の大腸菌培養量(例えば100mlを1Lにするなど)を増やします。

VectorBuilderのプラスミドベクターで低コピーoriを持つベクターバックボーンリスト

プラスミドDNA精製カラムに対して、容量以下の大腸菌カルチャーを使っている

プラスミドプレップカラムの結合容量と、プラスミドが高コピープラスミドか低コピープラスミドかを確認してください。ミニプレップの場合、1〜5mlのO/Nカルチャーををカラムに使ってください。マキシプレップの場合、高コピープラスミドの場合、100〜150mlのO/Nカルチャーを、低コピープラスミドの場合、300〜500mlのO/NカルチャーをプラスミドDNA精製に使用することをお勧めします。通常、高コピープラスミドの場合、ミニプレップでは培養液1mlごとに約5ugのプラスミドDNAを抽出でき、150mlの培養液から約500ugのプラスミドDNAを回収できます。低コピープラスミド(例:pET)の場合、ミニプレップで培養液1 mlごとに1.5〜2.5 ugのプラスミドDNA、培養液150 mlから150〜200ugのプラスミドDNAが回収できます。 

選択薬剤がデグッていて、プラスミドを持たない大腸菌がカルチャーの大部分を占めているのではないですか? 

一部の抗生物質、特にアンピシリンは、液体培養で急速に分解します。その結果、プラスミドを持たない大腸菌がカルチャーの大部分を占め、全体としてのプラスミドの収量が低下している可能性があります。これを回避するために、液体培地のアンピシリンは使用前に加えること、またフレッシュに作成した液体培地を使う場合は、オートクレーブ後、十分に低温(少なくとも37度の培養温度)になるまで待ってアンピシリンなどの抗生物質を加えてください。また、アンピシリンなどの抗生物質のストック溶液もー20度で適切に保存されたものを使い、液体培養に適切な濃度で添加してください。また、アンピシリン耐性菌を培養する場合は、長時間のカルチャーは避けてください。培養物中の抗生物質が失活しプラスミドを持たない大腸菌が増えていることに加え、古いカルチャーからプラスミドDNAを抽出すると、多くの大腸菌が死んでいるため、プラスミドDNAがすでに分解されています。適度な培養時間、温度、回転数で培養してください。O/N培養の目安は16時間以内です。もしプラスミド精製がすぐに開始できない場合、大腸菌カルチャーを遠心チューブに移してスピンダウンし、上清を捨て、ペレットにした状態で、-20°Cまたは-80°Cのフリーザーに保管し、後のプラスミドDNA精製に備えてください。

大腸菌グリセロールストックから直接液体培養を行っていませんか?

ベクタービルダーから納品された大腸菌の液体培地またはスタブから直接液体培養に持っていた場合、ときどきプラスミドDNAの収量が低くなる報告があります。そのため納品されたストックはまず適切な構成物質を含んだLBプレートに線画培養し、O/Nで増殖した単一コロニーを複数ピックアップしてフレッシュな液体培養をスタートしてください。インストラクションは、リソース> ユーザーインストラクション > グリセロールストック よりダウンロードしてください。

プラスミド精製キットのインストラクションに沿って操作していますか?

プラスミド精製キットを使っている場合、使用前にユーザーマニュアルを読み、プロトコールの各ステップの目的を理解してください。キットを正しく使いプラスミド収量と精製度を上げてください。 

ミニ/マキシプレップに使うカラムの品質が高くない

いくつかのメーカーのプラスミドプレップカラムは、プラスミドDNAの精製度と収量にばらつきがあります。