バキュロウイルス作製
タンパク質の機能解析には大量のタンパク質の調整が必要です。しかし、真核生物のタンパク質を生理活性を保持した状態で大量に調整することは、大腸菌を用いた原核生物細胞の発現系では困難です。バキュロウイルスを用いた昆虫培養細胞および哺乳類細胞の発現系では、ほぼ正しいフォールディングを取った、糖鎖などの翻訳後修飾を受けた組み換えタンパク質の大量発現が可能で、様々な用途に応用できる強力なシステムの1つです。 VectorBuilderは、タイター、純度、生存率、発現させた組み換えタンパク質の品質の均一性を向上させるため、R&Dにてバキュロウイルスパッケージのプロトコールを大幅に改善しました。また独自の技術と試薬を開発しています。顧客満足度の高い受託サービスの一つです。
バキュロウイルスシステムの紹介と詳細はここからVectorBuilderのバキュロウイルスシステムを使ったユーザーの声
バキュロウイルスのパッケージングサービスのご注文方法
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バキュロウイルスの種類
Sf9昆虫細胞に感染するバキュロウイルス株 AcMNPV (Autographa californica multicapsid nucleopolyhedrovirus).
価格と出荷までの作業日数
VectorBuilderのバキュロウイルスパッケージングサービスは、数々の自社技術改良を経て、業界でもトップ品質の製品を、競合他社に比べて早い納期とリーズナブルな価格で提供しています。
表1:カスタムウイルスの仕様
サイズ | 推奨の使用系 | タイター*と仕様 | 価格 (税抜き) | 作業日数(営業日)* |
中容量 | 培養細胞 | >106 PFU/ml, 10x100 ul, DPBS buffer | 92,000円 |
15-22 日 |
大容量 | 培養細胞 | >107 PFU/ml, 10x100 ul, DPBS buffer | 144,000円 | 22-29 日 |
* 出荷までの作業日数は、ご注文いただいた受託サービスが弊社で受注され、製造が完了し出荷されるまでの期間です。ユーザー提供のウイルスプラスミドDNAを使っての受託ウイルスパッケージングの場合、プラスミドDNAの受け入れやQCチェックにかかる日数は作業日数に含まれていません。
バキュロウイルス納品形態
中容量または大容量のご注文の場合:
- カスタムバキュロウイルス (10本のマイクロチューブに分注)
- 既製品 標準コントロールウイルス*:無料(2本のマイクロチューブに分注)
- カルタヘナ法26条1項情報公開書類(メール添付)
- ウイルス品質試験証明書(COA)
* 既製品標準コントロールウイルスとは:カスタムウイルスをご購入いただく場合、 弊社既製品のコントロールウイルスを無料(中容量、大容量用)でご提供しています。既製品標準コントロールウイルスは、感染効率の最適化などの目的に使用していただけるコントロールウイルスです。ご依頼いただいたカスタムベクターのカスタム空ベクターコントロールやカスタムコントロールではありません。厳密な実験用コントロールウイルスではないことをご了承ください(カスタムコントロールは別途お見積りいたします)。例えば、カスタムウイルスが目的遺伝子の強制発現系であれば、コントロールはEGFPを強制発現するウイルスです。
表2:既製品 標準コントロールウイルス仕様
既製品標準コントロールベクター名称 | コントロールベクター ID | ご注文いただくカスタムウイルスのサイズ | 既製品標準コントロールウイルスの仕様 |
pBV-EGFP | VB170317-1029uux | 中容量 | >106 PFU/ml, 2x100 ul in DPBS |
大容量 | >106 PFU/ml, 2x100 ul in DPBS |
バキュロウイルスの生産とタイター
バキュロウイルスのパッケージングでは、まず目的遺伝子(GOI)をクローニングしたドナープラスミドと、Tn7トランスポゼースを発現するヘルパープラスミドをバクミド(空のバキュロウイルスシャトルベクター)を保持する宿主大腸菌に共形質転換を行い、目的遺伝子を組み換えたバクミドを作成します。次に、組み換えバクミドをウイルス産生細胞である昆虫細胞 Sf9にトランスフェクトします。細胞培養後、ウイルス粒子を培地から回収します。ウイルス粒子は、スクロースクッション遠心分離によって精製、濃縮されます。ウイルスタイターの測定はqPCRによって決定されます。
バキュロウイルスの品質
VectorBuilderで受託製造されたカスタムバキュロウイルスは、以下の品質検査を行い品質検査証明書を発行します。
タイター値、バイオバーデンテスト結果(バクテリアや菌類の滅菌性データ)マイコプラズマテスト結果。また、ベクターに蛍光タンパク質がクローニングされている場合は、適切な細胞株にウイルスを感染させ、感染細胞が蛍光を発現していることを確認します。
ユーザーご提供ベクターからウイルス粒子受託作成について
ユーザーがお持ちのバキュロウイルス用ドナープラスミドから、バキュロウイルス粒子の受託作製も受注しています。プラスミドDNAは マテリアルサブミッションガイド に沿って弊社にお送りください。お受け取りしたプラスミドDNAは、QCチェックとして、マキシプレップ、プラスミドの制限酵素サイトの確認と、サンガーシークエンシングでのシークエンスの確認を行います。一律13,000円のQCチェック費用をお見積りに加算させていただいています。 QCチェックに合格後、ご注文のウイルスパッケージングサービスを行います。ウイルスパッケージングのお見積りの作業日数には QCチェックにかかる日数(通常5営業日)は含まれていません。あらかじめご了承ください。
ご質問
よくあるご質問は Vector FAQ からご覧になれます。弊社からご提供させていただいている受託サービスについて、もっと詳細な情報が必要な場合は ベクタービルダー・ジャパンのサービスサポート.までお問合せください。