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CRISPRノックアウトにはシングルgRNAとデュアルgRNAのどちらを使うべき?

CRISPRを利用したゲノム編集では、Cas9ヌクレアーゼはゲノム上のgRNAの標的配列に誘導され、DNAを切断します。単純な遺伝子破壊株を作成する場合、大抵はシングルgRNAとCas9をつかってDNA二本鎖切断(double-strand break 、DSB)と非相同性末端再結合(non-homologous end joining、NHEJ)を起こして標的配列に小さな挿入/欠損等の変異を導入します。それらの変異のいくつかはフレームシフトや停止コドンを創り出し、遺伝子機能を破壊します。

デュアルgRNAはCas9_D10Aニッケースと共につかうと標的配列の2本鎖DNAのそれぞれの鎖を標的とします。ニッケースがデュアルgRNAのそれぞれに誘導されてDNA鎖の片方一本ずつを切断し、二本鎖切断を作り出します。この手法では二つのgRNAが二本鎖切断に必要になるのでCRISPR/Cas9によるオフターゲット効果を減らすことができます。

デュアルgRNAはCas9_D10Aニッケースと外来性ドナーDNAを使うことで、目的遺伝子に任意の塩基置換(ノックインなど)を導入することも可能です。変異を導入したい箇所を挟んだ近接配列の一つずつを標的とする二つのgRNAによって切断箇所の修復に伴った外来性ドナーDNAをつかった相同組み換え修復(homology-directed repair、HDR)が起こります。

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