どの抗生物質耐性マーカを使用するべき?
VectorBuilderのカスタムベクターにはピューロマイシン(Puro)、ネオマイシン(Neo)、ハイグロマイシンB(Hygro)、ブラストサイジン(Bsd)など様々な抗生物質耐性マーカーを組み込むことが出来ます。ピューロマイシンは他の抗生物質に比べてより早く安定して非耐性細胞を死滅させることが出来ます。このため、ほとんどの細胞タイプにPuroを推奨しています。細胞タイプによっては耐性マーカーがなくても既に抗生物質耐性を持っている細胞や、耐性マーカーを持っていても抗生物質耐性を獲得できない細胞が存在します。これらの細胞に最適な耐性マーカーを見つけるためには、色々な抗生物質耐性を予備検査する必要があります。
抗生物質の推奨濃度と培養期間
抗生物質 | 細胞株 | 推奨濃度 | 推奨培養期間 |
Puromycin | 293T | 1-2 ug/ml | 3-5 日 |
Geneticin (G418) | HT1080 | 500-1000 ug/ml | 7-11 日 |
Blasticidin | 293T | 5-15 ug/ml | 7-11 日 |
Hygromycin B | 293T | 100-200 ug/ml | 5-7 日 |
備考:
a. Geneticin(G418)はネオマイシン耐性遺伝子を発現している細胞の選択に使用します。
b. 継代頻度を上げることでブラストサイジン選択の必要期間を短くできます。