取引約款

  • 見積書内容に基づいて発注を行うことで、この取引約款に基づき、顧客はVectorBuilder Inc.とベクタービルダー・ジャパン株式会社(以下VectorBuilder Inc.)と、表示された製品またはサービスに同意し、表示された価格で購入し、支払いを行う契約を交わしたとみなされます。
  • ベクタービルダー・ジャパン株式会社またはVectorBuilder Inc. より直販の場合、別途販売契約書による特定の支払い期日の同意がある場合を除き、基本支払い期日は請求書発行日から30日です。
  • VectorBuilder Inc.製品を代理店を介して購入する場合、顧客は代理店を介して、VectorBuilder Inc.に、表示された製品またはサービスを表示された価格で購入し、支払いを行う契約を交わしたとみなされます。
  • 顧客により選択された代理店は、 顧客の注文商品をベクタービルダー・ジャパン株式会社から受領後、顧客に納品を行い、商品代価を顧客より受け取り、ベクタービルダー・ジャパン株式会社に日本円建てで支払う契約を交わしたとみなします。契約上で交わされた日数以内に指定の邦銀口座に振り込み手数料負担の上、代価の支払いを行う義務が発生します。
  • 推定作業日数は、受託プロジェクトの開始から完了までに所要する日数と定義します。この日数には顧客から提供されたプラスミドDNAなどのマテリアルの受け取りとQCチェック作業に必要な日数、または完成した製品を当社製造拠点から顧客に納品にかかる輸送日数は含まれません。
  • 受注内容に一連の継続した作業が必要となる複数のプロジェクトが含まれている場合、後続プロジェクトの作業日数に、先行するプロジェクトの作業日数は含まれていません(例、ウイルスパッケージング 12作業日数とベクター構築 10作業日数を同時注文される場合、ベクター構築が完成してからウイルスパッケージングが開始します。10+12=22作業日数が一連のプロジェクトの完成に必要です)。
  • 標準の送料・手数料が明記されていますが、概算であり、遠方への配送、配送先の変更、発送物の変更、完成した受託製品から分納出荷、受注量増加などの発送条件の変更により、送料手数料が調整される場合があります。調整方法は、最終的な請求書に含まれるか、個別に請求されるか、ストアークレジットから差し引かれます。詳しくはお問い合わせください。
  • ベクタービルダー・ジャパン株式会社とVectorBuilder Incは、信用履歴が不明または履歴棄損されている顧客に対して、受託プロジェクトの開始または出荷前に、発注書の一部または全額の支払いを要求する権利を持ちます。また、高額または困難なプロジェクトを含む発注に対して作業開始前に部分的または全額の支払いが発生する場合があります。
  • 顧客都合で受託プロジェクトをキャンセルする場合、既に実行された作業に対して顧客側の支払いが発生します。前払いされているプロジェクトの場合は、実行されていないプロジェクトの部分をストアークレジット(無期限使用可。返金不可)による対価返済が行われる場合があります。カスタムライブラリー構築などの高度受託サービスが顧客都合によってキャンセルされる場合は、ベクターデザイン費用と実行された作業の対価が請求される場合があります。
  • VectorBuilder Inc. のリサーチグレードカスタムベクター構築サービスは、構築したベクターのサンガーシークエンシングによるシークエンスの確認を行っています。受託構築したプラスミドDNAベクターのうち、カスタム選択されたベクターコンポーネント(例、発現目的遺伝子、gRNA/shRNAなど。但しマーカー遺伝子は対象外)のシークエンスがベクターIDシークエンスに一致していることが確認されてから出荷されます。
  • 非常に稀なケースでヒューマンエラー起因のミスマッチシークエンスの見落としが発生します。その場合は、無償のベクター再構築と完成した代替ベクターの送料手数料無料出荷に対応します。ミスマッチシークエンスを持つベクターに起因する損失、損害等について当社は一切の責任を負いません。
  • 当社の受託プラスミドDNAベクターは、ベクターサイズの小さいベクターおよび中程度のベクターについて発現目的遺伝子(GOI)のシークエンスが理論的シークエンスに一致することを確認します。BAC、アデノウイルス、HSV、ワクシニアウイルスなど、大きなDNAサイズのベクターでは、理論的シークエンスと実際のベクターではシークエンスが異なる場合がありますが、不一致領域はバックボーン中で機能としては非重要な領域に限られています。
  • ウイルスパッケージングのタイターは、当社が受託構築を行ったプラスミドDNAベクターを用いて引き続きウイルスパッケージングを受託し、かつウイルスベクターに挿入できる推薦DNAサイズの上限を超えない場合に限定して、最小タイター値または最小タイター値以上のウイルスを最終製品とします。しかしAAVの特定セロタイプでは最小タイター値が確約できない例外があります。下の”免責事項“の、最小タイター値が確約できないケースを顧客は発注前に了承しているとみなします。
  • リサーチグレードのウイルス感染能力の評価は、製造したウイルスをHEK293T細胞に感染させ、ウイルスゲノムが蛍光マーカー持つ場合、蛍光を発現している細胞の確認にて評価します。蛍光マーカーが無い場合は薬剤添加下での細胞の生存をもって評価を行います。ウイルス感染能力の評価結果は品質検査証明書(Certificate of Analysis:COA)に合否の記載にて報告します。感染タイターの計測は行いません。COAは弊社ホームページ →ラーニングセンター →品質検査成績書(Certificate of Analysis :COA) からダウンロードしてください。
  • 当社製品は、所轄国の各種法令( 遺伝子組み換え実験や病原体の取り扱い)を遵守して製造・保管・ 輸送を行っています。各種法令に該当する製品の使用・保管にあたっては、 顧客の責任において、所属研究機関の承認を得、 各種法令を遵守する必要があります。

免責事項

  • 生物学的理由による納期の遅延(例:毒性をもつベクター構築によるベクター納期の遅延、大腸菌ホスト内でのベクターリアレンジメントを修正するための納期の遅延など)が生じる場合があります。 弊社では作業日数の遅延を拡大させないよう努力しておりますが、予測不可能な場合もあります。遅延を拡大させないために代替案などの提示や顧客とストラテジーの再確認を行います。代替案はまれにベクターIDの変更、価格の変更、追加作業日数などが発生することがあります。
  • 不可抗力(例:天災、パンテミック、ストライキ、輸送機関の事故など)による納品遅延が生じる場合があります。VectorBuilder Inc.の製造拠点を離れた後、またはベクタービルダー・ジャパン株式会社を出荷後に不可抗力で発生した遅延や製品の棄損は、当社は責任を負えません。
  • 代理店や所属機関に到着後の遅延や製品の紛失や棄損は、当社は責任を負えません。
  • 以下は顧客がプラスミドDNAをテンプレートとして当社に提供する場合に適用されます。プラスミドDNAはTE(pH6.8~7.0)に溶解し、1ug/µL以上の濃度、および3µL以上の容量を提供する必要があります。顧客はテンプレートとなるプラスミドDNA領域の完全なシークエンス、できればプラスミドマップを提供する必要があります。顧客は提供したシークエンスの正確性について全責任を負います。テンプレートとなるプラスミドDNAに、提供されたシークエンスとの間に不一致が認められた場合、不一致シークエンスを持つプラスミドDNAは契約上の義務を果たしているとみなします。あるいは、顧客は追加費用の同意でVectorBuilder Inc.がシークエンスを修正して委託したベクター構築に進むかの選択肢があります。
  • VectorBuilder Inc.がストックし、ベクター構築のPCRテンプレートとして使用しているcDNAに天然由来のポリモルフィズムを弊社で同定している場合があります。 塩基配列の変異がアミノ酸レベルの変異を起こしていない場合は、ポリモルフィズムシークエンスでベクター構築を進めます。顧客はポリモルフィズムを拒否または承諾する権利があります。VectorBuilder Inc.がストックしているcDNAは自然界に存在する生物から抽出したcDNAライブラリーに基づきます。そのため非サイレントコーディング変異を含むポリモルフィズムは、機能的に代替可能であるとして扱います。
  • 個々のベクターデザインの見積りは、VectorBuilder Inc.にcDNAストックがある場合と無い場合で価格が大きく異なることがあります。ストックが無い場合、遺伝子を新規人工合成するため、遺伝子サイズが大きくなると合成費用がベクター構築作業の大部分を占め、ベクター見積もり価格が上昇します。そのため安価なベクター構築をご提供することができない場合があります。発注に進むかどうかの選択権は顧客にあります。
  • 稀にベクター作製過程でクローニングのストラテジーを変更したために、非機能的領域に塩基配列の違いを生じることがあります。 この場合、クローニングストラテジーの変更による非機能領域の塩基配列の変更を顧客に連絡し、ベクター構築の依頼が完了したとします。
  • 非常にリスクの高いプロジェクトの稀なケースでは、プロジェクト開始前にリスクレベルに応じて、一部または全額の返金不可のお支払いが必要になる場合があります。このようなプロジェクトを開始する前は、必ず顧客の承認を必要としています。VectorBuilder Inc. は、必要に応じて再作業や代替アプローチを含め、プロジェクトを成功させるためにあらゆる努力をします。しかしプロジェクトの成功の確約はできないことをあらかじめご了承ください。
  • VectorBuilder inc.では広範なR&Dワークでベクターを最適化しています。 しかし生物学的な複雑性のため、予想通りの作動性がベクターで観察できない、またはモデルシステムで観察できない可能性を完全に棄却することは不可能です。 それゆえベクターの作動性を100%保障することはいたしかねます。
  • 顧客の独自性の高いシステム開発等の場合、VectorBuilder inc.のR&Dワークで最適化検証が行えていないシステムがあります。その場合、受託サービス製品の納品後の作動性、それに起因する損失、損害等について当社は一切の責任を負いません。
  • 顧客が当社受託サービスの納品物を自社製品として再販売した場合、それに起因する損失、損害等についてはVectorBuilder inc.では一切の責任を負いません。または第三者(社)に譲渡や提供を行った場合もVectorBuilder inc.は一切の責任を負いません。
  • 当社では受託したウイルスパッケージングはリサーチグレードウイルス表の最小タイター値またはそれ以上のタイター値で完成としていますが、次のAAVセロタイプは例外となります。AAVセロタイプ 3, 4は他セロタイプと比べてタイターが低くなる傾向があります。そのため、この表に記載されている最小タイターの50%を到達目標タイターとします。さらにこれらのセロタイプウイルスのGOIが以下に述べるパッケージング困難遺伝子や顧客提供プラスミドDNAベクターの場合は、この最小タイター値対50%の目標は適用されません。
  • 以下に該当する場合、または以下に限定されない状況で、最小タイター値以上を持つウイルスが完成ができない場合があることを、顧客はあらかじめご了承しているとみなします
    • ベクターにクローニングされたDNAシークエンスがウイルスパッケージングに悪影響を及ぼす可能性を持つ、毒性を持つなどの場合(例えばアポトーシス関連遺伝子、膜タンパク遺伝子、FGFRやEGFRなど受容体遺伝子、細胞増殖関連遺伝子など)。
    • 顧客提供のプラスミドDNAベクターを使用して当社にてウイルスパッケージングを受託する場合(当社のR&Dでの検証がなされていないことから、不確定要素が多いため)。
  • 当社ウイルス受託作製サービスでは、組み換えウイルスのキャプシッドの大きさに起因して、パッケージングできるDNAサイズに上限があります。パッケージング上限サイズを超過したDNA長でも当社は顧客承諾を得たうえでパッケージングを実施いたしますが、顧客はタイターの低下など望ましくない影響が発生する可能性があることを了承しているとします。
    ウイルス種類 ウイルスゲノムサイズの上限 上限を超えたウイルスゲノムをパッケージングした場合に観察される悪影響
    アデノ随伴ウイルス (AAV) 4.7 kb ( 5’ ITR から 3’ ITRまで) パッケージングするウイルスゲノムDNAに欠失が生じ、結果として目的遺伝子の機能欠損が生じる。
    アデノウイルス(Ad5、キメラAd5/F35) 38.7 kb (5’ ITR から 3’ ITRまで) パッケージングの過程で、アデノウイルスゲノムが不安定になり、ゲノムDNAのリアレンジメントが生じる。
    レンチウイルス 9.2 kb (5’ LTR-ΔU3 から3’ LTR-ΔU3まで) タイターの低下
    MMLVレトロウイルス 8.3 kb (MMLV 5' LTR からMMLV 3' LTRまで) タイターの低下
    MSCVレトロウイルス 8.3 kb (MSCV 5' LTR から MSCV 3' LTRまで) タイターの低下
    水疱性口内炎ウイルス(VSV) 14.5 kb (N 遺伝子~L 遺伝子) タイターの低下
  • 予期せぬ生物学的困難により当社にて注文を完了できない場合、結果に関係なく実行された注文の一部に対して顧客側の支払いが発生する場合があります。また、顧客が当初の注文で想定されていない新しい作業を依頼した場合、当社はそのような依頼を試みることはできますが、顧客が想定していた結果をお約束することはできないこと、また追加費用が発生することをあらかじめご了承ください。
  • その他、弊社が定める利用に関する諸条件や法的取り扱いは、VectorBuilder Webサイトのメニュー項目 "サポート" > "法的条項"に明示しています。お読みください。  
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