5' Cap (Cap1)
- Translation initiation
- Self/non-self recognition
in vitro転写(IVT)RNAは、研究および臨床分野の両方において強力なツールとして急速に取り入れられています。VectorBuilderのEnd-to-Endプラットフォームは、一連の独自技術を統合することで、デリバリーと翻訳効率を向上させた高性能なRNAおよび脂質ナノ粒子(LNP)を提供し、IVTベクターのデザインから完全なバリデーションに至るまで、研究・探索・開発のあらゆるステージをサポートします。
革新的なテクノロジー
IVTバックボーン、RNA合成、精製、およびLNP製剤を網羅する独自技術で最適なパフォーマンスを実現
高いカスタマイズ性
専門家のアドバイスのもと、幅広いRNA修飾オプション、製造スケール、および品質管理基準から個々に合わせて柔軟に対応
End-to-End のソリューション
デザイン・製造から完全なバリデーションまでの全ステージをカバーするシームレスなワークフローと、臨床応用に適応可能なGMP製造




高品質ですぐに研究に使用可能な、既製品(premade)IVT RNAおよびLNP-RNAのラインナップをご覧ください。
IVT RNAの概要 IVT RNAは、遺伝子治療においてゲノムへの挿入リスクがなく、安全で柔軟かつ効率的な遺伝子デリバリーを可能にする強力なプラットフォームとなっています。VectorBuilderが提供する各RNAモダリティには独自の利点があります。IVT mRNAは、ワクチン、タンパク質補充療法、CAR-T、CRISPRなどの医薬品用途において、迅速かつ一過性の遺伝子発現を可能にします。自己増幅型RNA(saRNA)は、内蔵された複製機構により発現期間の延長と効力の向上を実現し、次世代ワクチンの有望なプラットフォームとなります。そして環状RNA(circRNA)は、共有結合で閉じた構造により分解を回避し、長期的な治療効果に向けた持続的な発現をサポートします。各モダリティの詳細は以下の通りです。
下の模式図はmRNAの基本的なコンポーネントを表したもので、各コンポーネントが遺伝子の発現制御において重要な役割を担っています。これらのコンポーネントをin vitroで構築するには様々な手法がありますが、VectorBuilderはプロジェクトに最適な発現、収量、純度を達成するための最適な方法の検討をサポートします。IVT mRNAのより詳細な概要については、ベクターアカデミーの記事「mRNA医薬の基礎」をご覧ください。
図1. mRNAコンポーネントの構造と機能
saRNAは宿主細胞内で自己複製が可能であり、この自己増幅能力は最初のオープンリーディングフレーム(ORF)にコードされたレプリカーゼ酵素に依存しています。図2に示すように、アルファウイルス由来の非構造タンパク質(nonstructural protein: nsP)遺伝子がsaRNAから翻訳されてポリタンパク質複製複合体(レプリカーゼ)を形成し、これがRNA複製を担います。そのうちnsP1はメチルトランスフェラーゼおよびグアニリルトランスフェラーゼ活性を持つキャッピング酵素として機能し、nsP2はRNAヘリカーゼおよびトリホスファターゼ活性を有します。nsP3はタンパク質間相互作用を媒介し、nsP4はRNA依存性RNAポリメラーゼとして機能します。レプリカーゼ複合体は全長マイナス鎖RNAを合成し、その後のRNA複製の鋳型となります。さらに、保存配列要素(conserved sequence elements: CSE)およびサブゲノムプロモーター(SGP)が導入遺伝子の5′および3′ UTRとして利用され、レプリカーゼによる導入遺伝子の増幅と転写を可能にします。レプリカーゼ遺伝子の追加によりサイズが大きくなるため、saRNAは従来のmRNAよりもin vitroでの生産が困難な場合が多く、高品質なsaRNAを安定的に生産するには確実な製造パイプラインの確立が不可欠です。

図2. saRNAの複製メカニズム
VectorBuilderは、Group I permuted intron-exon (PIE) 自己スプライシング技術に基づき、高収量かつ高純度のcircRNAを生成するための最適化された製造プラットフォームを開発しました(図3)。このメカニズムによるcircRNAの生成は、不純物やスカー配列を最小限に抑えることができます。なお、circRNAの翻訳はIRESに依存します。IRESは、転写物の 5' 末端とは無関係に、内部で翻訳を開始するようにリボソームをリクルートします。

図3. in vitroにおけるcircRNAの自己スプライシングと生成メカニズム
IVT RNAの精製 VectorBuilderは、広範な研究開発を通じて独自の精製技術を開発し、IVT RNAにおいて市場をリードする純度を確保しています:
| Primary Pure | Fast HiPure | HiPure | GMP HiPure | |
|---|---|---|---|---|
| 模式図 | ![]() |
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臨床応用の場合は、当社のGMP製造ページをご確認ください |
| 適用対象 | mRNA | mRNAおよびsaRNA | mRNAおよびsaRNA | |
| 手法原理 | 負に帯電したRNA分子(ポリアデニル化および非ポリアデニル化の両方)を正に帯電したカルボキシル基磁気ビーズを用いて精製 | RNA分子はポリアデニル化RNAに特異的に結合するオリゴ(dT)コート磁気ビーズのスピンカラムを用いて精製 | RNA分子はポリアデニル化RNAに特異的に結合するオリゴ(dT)アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製 | |
| 推奨用途 | 初期段階の研究開発 | 精密なin vitroおよびin vivo実験 | 非臨床試験およびスケールアッププロセス | |
| スケール | 0.1 - 250 mg | 0.1 - 2 mg | 1 mg - 1 g |
VectorBuilderは、IVT RNA、およびLNPカプセル化RNAまたはプラスミドについて、あらゆる種類の品質管理試験を提供しています 。標準品質管理項目(√印)は常に実施され、オプションの品質管理項目は個々のプロジェクトのニーズに応じて実施します 。
| 属性 | 品質管理試験 | リサーチグレード | GMP-like | GMPグレード | |
|---|---|---|---|---|---|
| 同質性・同等性 | mRNA配列 | サンガーシークエンス | √ | √ | 当社のGMP製造ページをご確認ください |
| mRNA長 | 変性アガロースゲル電気泳動 | √ | √ | ||
| キャピラリーゲル電気泳動(CGE) | オプション | √ | |||
| 一般/物理的特性 | mRNA濃度 | UV分光光度法 | √ | √ | |
| RiboGreenアッセイ | オプション | √ | |||
| 外観 | 目視検査 | オプション | √ | ||
| 機能 | 遺伝子発現 | in vitro翻訳およびウェスタンブロット | オプション | オプション | |
| 細胞へのトランスフェクション | オプション | オプション | |||
| 安全性 | 無菌性 | バイオバーデン試験 | オプション | √ | |
| マイコプラズマ | 培養法 | オプション | √ | ||
| qPCR | オプション | オプション | |||
| エンドトキシン | キネティッククロモジェニック(KCA) | オプション | √ | ||
| 純度 | mRNA安定性 | 変性アガロースゲル電気泳動 | √ | √ | |
| キャピラリーゲル電気泳動(CGE) | オプション | √ | |||
| A260/280 | UV分光光度法 | √ | √ | ||
| キャッピング効率 | LC-MS | オプション | √ | ||
| PolyA解析 | LC-MS | オプション | √ | ||
| 残存dsRNA | ドットブロット法 | オプション | √ | ||
| 残存プラスミドDNA | qPCR | オプション | √ | ||
| 残存タンパク質 | NanoOrangeアッセイ | オプション | √ | ||
| 残存試薬 | ガスクロマトグラフィー | オプション | オプション | ||
| 環状化効率(circRNA) | 変性アガロースゲル電気泳動 | √ | オプション | ||
| キャピラリーゲル電気泳動(CGE) | オプション | √ | |||
| 属性 | 品質管理試験 | リサーチグレード | GMP-Like | GMPグレード |
|---|---|---|---|---|
| 外観 | 目視検査 | √ | √ | 当社のGMP製造ページをご確認ください |
| 濃度 | RiboGreenアッセイ | √ | √ | |
| カプセル化効率 | RiboGreenアッセイ | √ | √ | |
| 粒子サイズ | 動的光散乱法(Zetasizer) | √ | √ | |
| 多分散性指数(PDI) | 動的光散乱法(Zetasizer) | √ | √ | |
| 表面電荷(ゼータ電位) | 動的光散乱法(Zetasizer) | √ | √ | |
| カプセル化RNA安定性 | キャピラリーゲル電気泳動(CGE) | オプション | √ | |
| エンドトキシン | キネティッククロモジェニック(KCA) | オプション | √ | |
| pH | pH紙 | オプション | √ | |
| 無菌性 | バイオバーデン試験 | オプション | √ |

図4. UTR最適化によるmRNA発現の改善。様々な5'UTRと3'UTRの組み合わせによる、in vitroでガウシアルシフェラーゼ発現への影響を検証した。HEK293T細胞を12ウェルプレートに2.3x105細胞/ウェル密度で播種し、1ウェルあたり1 μgのmRNAをトランスフェクションした。トランスフェクション後6,24、48、72、96時間で、培養液中のガウシアルシフェラーゼ活性を測定した。

図5. miR-122標的部位を3‘UTRに組み込むと、IVT mRNAの肝臓特異的発現が減少する。 マウスにHiExpress™ホタルルシフェラーゼLNP-mRNAを静脈注射(i.v.)で10 ug 投与し、3‘UTR内のmiR-122標的部位の有無、およびmiR-122標的部位の挿入位置が異なる2つのデザイン(デザインA、B)による違いを検討した。投与6時間後にマウスの臓器の発光測定を行った。miR-122は肝臓で特異的に高発現しており、miR-122標的部位が3’UTRに存在すると肝臓でのIVT mRNA発現が減少した。

図6. IVT mRNAのコドン最適化によるin vitroおよびin vivoでの遺伝子発現の向上。 (A)HEK293T細胞におけるHiExpress™ ホタルルシフェラーゼmRNAおよび他のルシフェラーゼmRNAの発現。12ウェルプレーで培養中の細胞を、1ウェルあたり0.5ugのmRNAでトランスフェクションし、ルシフェラーゼ活性を6、24、48、72時間後に測定した。(B)成体C57BL/6マウスに30ugのLNP-mRNAを筋肉内注射し、6、24、48時間後にルシフェラーゼ活性を測定した。FLuc WTは野生型ホタルルシフェラーゼ、FLuc WT(co)はコドン最適化された野生型ホタルルシフェラーゼ、FLuc2はLuc2ホタルルシフェラーゼを示す。

図7. PolyAテールのサイズ解析。 リボヌクレアーゼT1を用いてIVT mRNAから PolyAテールを切断し、オリゴdTアフィニティークロマトグラフィーで単離した。(A) 単離した PolyAテールのUrea-PAGEゲル電気泳動による解析。(B) 単離した PolyAテールのLC-MSによる解析。期待されるサイズが120 ntの PolyAテール120 pmolからデコンボリューションスペクトルを作成した。(C) 期待されるサイズが120 nt PolyAテールのサイズ分布。エラーバーはtriplicateの標準偏差を示す。加重平均長は123 nt。

図8. 翻訳効率に対するPolyA長および構造の影響。 同じCap1とUTRを持つが、様々なPolyAテール長を持つIVT EGFP mRNAをHEK293T細胞にトランスフェクションした。

図9. 修飾ヌクレオチドによる遺伝子発現の向上とdsRNA不純物の低減。 (A) HEK293T細胞におけるホタルルシフェラーゼの発現。修飾ヌクレオチド(N1-メチルシュードウリジン:m1Ψ、および5-メチルシトシン:m5C)の有り/無しのmRNAを合成した。12ウェルプレートで培養した細胞に、1ウェルあたり1 μgのmRNAをトランスフェクションした。トランスフェクション後6、24、48時間におけるHEK293T細胞内のルシフェラーゼ活性を測定した。エラーバーは標準偏差を示す。(B) ヌクレオチド修飾(m1Ψ)有り/無しのEGFP IVT mRNAを磁気ビーズ精製後、等量(1ドットあたり750 ng)をドットブロットアッセイによりdsRNA不純物について評価した。

図10. 10,000 ntを超えるIVT RNAの安定性が高いことを示す変性アガロース電気泳動像

図11. LC-MSにより解析したIVT mRNAのキャッピング効率。(A) 共転写法(co-transcriptional)または(B) 酵素法のいずれを用いても、高効率なキャッピングが達成可能。
二本鎖RNA(dsRNA)はIVTの副産物であり、望ましくない免疫原性を引き起こす主な要因となります。ドットブロットの結果は、極めて低レベルのdsRNAに抑えた超高純度スケールを達成するためには、精製工程(例:IP-RP)の追加が必要となる場合があることを示しています。

図12. 各種精製プロセスの違いによるdsRNA除去効率。異なる方法で精製したhSpCas9 IVT mRNAの等量(1ドットあたり1500 ng)をドットブロットアッセイにより評価し、dsRNA不純物を推定した。略称:HIC(疎水性相互作用クロマトグラフィー)、IP-RP(イオンペア逆相液体クロマトグラフィー)

図13. 表示された濃度のRNase A存在下でインキュベートした後の、前駆体および環状EGFP RNA(circRNA-EGFP)のゲル電気泳動解析。RNase Aはすべての線状RNAを分解するが、環状RNAは分解しない。

図14. LNP-mRNAのクライオ電子顕微鏡(Cryo-TEM)画像。スケールバー=100 nm

図15. 粒子径およびゼータ電位分布の解析。PDI (A) およびゼータ電位 (B) は、粒子の運動による散乱光の強度変化を測定するDLS(動的光散乱法)により算出した。データはLNP混合物が均一であることを示している。

図16. 抗CD31抗体標識LNP-mRNAの長期凍結保存による影響(153日間)。(A)ホタルルシフェラーゼ(FLuc)発現LNP-カプセル化mRNAを、 無添加溶液/4℃、および7.5%スクロース溶液 /-80℃の2通りの条件で保存した。両群の粒子サイズ(ピンク棒グラフ)とPDI(濃いシアンの点)を元のパラメーターと比較した。(B) 投与6時間後のFluc mRNA発現画像。ICRマウス(雌)に、PBS、無添加/4℃で保存したLNP、または7.5%スクロース溶液/-80℃で保存したLNPを静脈注射した。(C) 凍結保存後のLNP-mRNAのカプセル化効率。調整直後のFLuc LNP-mRNAをコントロールとして用いた。(D) 凍結保存後のRNAの完全性の比較。以上のデータより、抗体結合LNP-mRNAを7.5%スクロース溶液/-80℃で保存すると、粒子の均一性、カプセル化効率、mRNA発現が十分に維持され、長期保存が可能であることを示している。

図17. LNPカプセル化mRNAを用いたルシフェラーゼ(Luc)および抗原のin vivo発現。(A) 投与後6、24、48時間のライブイメージングにより可視化したルシフェラーゼ活性。(B) 投与48時間後の血清中における2種の炎症性サイトカイン、IL-6とTNF-⍺を定量した。エラーバーは標準誤差を表す。マウス系統:C57BL/6J、週齢:8週齢、投与方法:筋肉内注射。(C) ウイルス抗原A、ウイルス抗原B、またはコントロール(PBS)をコードする30 μgのLNPカプセル化mRNAを筋肉内投与してから14日後のBalb/Cマウス脾臓細胞のIFN-γ ELISpotアッセイ結果。

図18. LNPを用いたin vitroでの効率的なmRNAデリバリー。LNPカプセル化EGFP mRNA、または市販のトランスフェクション試薬と混合したEGFP mRNAを細胞にトランスフェクションした。(A) Jurkat細胞およびHEK293T細胞におけるEGFP発現のフローサイトメトリー解析、および (B) トランスフェクション24時間後のHEK293T細胞の蛍光画像。MFI:中央蛍光強度。
図19. saRNAは標準的なmRNAと比較して持続的なin vivo翻訳が可能。30 μgのLNPカプセル化mRNAと10 μgのLNPカプセル化 saRNAからのホタルルシフェラーゼ(Fluc)発現を比較した。従来のmRNAからのFluc発現は48時間後には検出されなくなったが、saRNAの発現は筋肉内投与後最大8日間持続した。
図21. EGFPをコードするcircRNAをHEK293T細胞にトランスフェクションした結果。従来のmRNAと比較して、長く持続発現することが確認された。NC:未処理コントロール、露光時間:100 ms、倍率:100x
| mRNA | circRNA | saRNA | |
|---|---|---|---|
| 構造 | 直鎖状。通常、5'キャップ、5' UTR、GOIのORF、3' UTR、とpolyAテールを含む | 環状。通常、IRESとGOIのORFを含む | 直鎖状。通常、5' UTR、レプリカーゼとGOIのORF、3' UTR、およびpolyAテールを含む |
| Cap | 安定性とリボソームのリクルートには5'Capが必要 | Capなし。リボソームのリクルートはIRESに依存 | 安定性とリボソームの誘導に5'Capが必要 |
| RNA長 (nt) | 100 ~ 12,000 | 1000 ~ 5000 | 7000 ~ 12,000 |
| 安定性 | 低 | 高 | 低 |
| 修飾ヌクレオチドを取り込ませることが可能か? | 可能 | 不可 | 可能 |
| 発現量 | 低 | 中程度 | 高 |
| 発現期間 | 短い | 中程度 | 長い |
| 免疫原性 | 低 | 中程度 | 高 |
キャップ0(Cap 0)はN7-methylguanosine (m7G)を意味し、5‘-三リン酸結合を介して真核生物mRNAの5’末端側に付加されます。この修飾は一連の酵素反応を経て転写反応と同時に起こり、mRNAの核輸送、転写産物の安定化、真核生物翻訳開始因子(eIF4E)に認識されることによって翻訳反応の増進に機能します。キャップ1(Cap 1)はmRNAへのm7G(キャップ0)付加に続いて、最初のヌクレオチド(m7GpppNm)上の2’Oへのメチル基の付加を意味します。哺乳類では、キャップ1の構造はmRNAが自己のものとして自然免疫を回避するためのマーカーとして重要となります。キャップ1を合成mRNAに付加することで、mRNAのin vivoでの翻訳効率の上昇と免疫原性を低下させることができます。
In vitro転写(IVT)mRNAのキャップはキャップアナログを使用して転写反応中に付加するか、転写反応後の酵素反応によって付加する方法があります。当社はどちらの方法にも対応しており、キャッピング効率はLC-MS使用して詳細に検証します。お客様の希望するキャップ方法に応じて、それぞれに対応したIVT mRNAベクターバックボーンへのクローニングを提案しています。
細胞は細胞質とエンドソームにRNA受容体をもち、外来性RNAを検出して免疫反応を引き起こします。修飾ヌクレオチドは内在性RNAに共通して存在しています。特定の修飾ヌクレオチドをIVT mRNAへ取り込ませることで免疫原性の低下、二次構造の変化、配列依存的に翻訳効率と半減期を向上させることができます。当社ではN1-メチルシュードウリジン(m1Ψ)や5-メチルシトシン(m5C)を含む、様々な修飾ヌクレオチドを用意しております。N1-メチルシュードウリジンと5-メチルシトシンは元々tRNAで同定された自然界に存在するヌクレオチドですが、タンパク質をコードするmRNAにおける機能は近年になって評価されるようになりました。これらのウリジンやシトシンのメチル化誘導体は古典的なワトソンークリック塩基対形成に影響を与えることがないので、mRNA in vitro合成および翻訳反応において従来のヌクレオチドと置き換えることが可能です。このように、mRNA医薬における修飾ヌクレオチドの利用は、RNA免疫受容体による認識を回避して免疫反応を低減させ、mRNAの安定性と翻訳効率を高めることができる大きなアドバンテージとなっています。


