shRNAノックダウンスコアの算出法

ベクタービルダー社はshRNAのデザインとスコア算出にRNAiコンソーシアム(TRC)の方法に類似した方法を採用しています。特定のRefSeqトランスクリプトに対して、標的配列の候補になりうるすべての21塩基配列を検索します。得られた候補のうちノックダウンの効率・特異性そしてクローナビリティを低下させると考えられる特長(同じ塩基が4つ以上連続する、G/Cが7塩基以上連続する、GC含有率が25%以下もしくは60%以上、そしてAAが5‘末端にある)を持つものを排除します。内部にステムループを含む、3‘末端にかけてのGC含有が高い、既知のmiRNAシード配列を含む、他の遺伝子に対してオフターゲットマッチが見つかるなどの候補にたいしてはノックダウンスコアにペナルティが課せられます。スプライシングバリアントを持つ遺伝子については、すべてのトランスクリプトに対して標的配列を持つ候補はより高いスコアが与えられます。

すべてのスコアは0以上で平均値は~5、標準偏差は~5で、95%が15以下のスコアとなります。ノックダウンスコアが∼15のshRNAは理想的なノックダウン効率とクローナビリティを持つと考えられます、一方でスコアが0のshRNAはノックダウン効率にほとんど期待できず、ノックダウンクローンを得ることは非常に難しいでしょう。

ノックダウンスコアは大まかな指標でしかないことを留意してください。実際のノックダウン効率はスコアが予測するものとは大きく異なることもあります。スコアの低い標的配列もうまく機能するかもしれません。また、3‘UTRを標的にすることは翻訳領域を標的とするときと同じくらい効果的であることを留意してください。

 

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