当社開発支援のメンケス病遺伝子治療薬が FDAオーファン医薬品に指定
2024年8月15日:遺伝子デリバリー技術の最前線にいるVectorBuilder Inc.は、パートナーのLantu Biopharmaと協力して、同社の遺伝子治療薬LTGT06が米国食品医薬品局(FDA)から希少疾病用医薬品指定(Orphan Drug Designations, ODD)を取得したと発表しました。 LTGT06 は、ATP7A 遺伝子の変異によって引き起こされる銅代謝異常をおこす先天性遺伝子疾患のメンケス病を対象とした非常に効果的な遺伝子治療法です。 VectorBuilder は、この治療法の開発のために、研究受託機関 (CRO) および開発製造受託機関 (CDMO) としての包括的な遺伝子デリバリー受託サービスを提供しました。
FDA は、米国で 20 万人未満が罹患している希少疾患や障害の治療、診断、予防を目的とした医薬品に ODD ステータスを付与しています。 ODD のもとでLantu Biopharma とVectorBuilder Inc.は、承認後 7 年間の市場独占権の可能性を含むさまざまなインセンティブを付与され、希少疾患を持つ人々が革新的な救命治療をうけることを支援します。
LTGT06 は、先天性メンケス病を治療するために設計された 革新的なAAV ベクター型の遺伝子治療です。このAAV遺伝子医薬には、完全長の ATP7A遺伝子配列が含まれています。前臨床研究では、LTGT06 がメンケス病モデルマウスにおいてAAVによってデリバリーされたATP7A 遺伝子に基づいたATP7Aタンパク質の発現を達成し、マウスおよび非ヒト霊長類で行われた安全性評価において有意な毒性を持たないことが実証されました。さらに医師主導治験による臨床試験では、LTGT06を投与された最初の患者は、2年間の追跡調査後も治療に関連した重篤な副作用を示しませんでした。
VectorBuilder の主任研究員であるブルース・ラーン博士は「Lantu Biopharma の革新的な遺伝子治療である LTGT06 が FDAの 希少疾病用医薬品指定を受けたことを嬉しく思います。このマイルストーンは、このプロジェクトの重要な前臨床研究の成果を評価するだけでなく、共同研究の成果を強調するものでもあります。我々は両チームがこなした献身的な努力に自信を持ち、LTGT06 の臨床開発を進めるために引き続き Lantu Biopharma を全面的に支援していきます。」と述べました。
Lantu Biopharmaについて
Lantu Biopharma は、2020 年に設立された革新的遺伝子治療会社です。世界中のアンメット・メディカル・ニーズを持つ患者の支援と治癒に尽力し、豊富な経験を持つ当社の前臨床研究チームと臨床へのトランスレーショナルチームが独自のテクノロジー プラットフォームで、遺伝性疾患および変性疾患の治療のための新しい遺伝子医薬品と治療法の開発に専念しています。
VectorBuilder は、遺伝子デリバリー技術の世界的リーダーです。 VectorBuilder は、世界中の何千もの研究室やバイオテクノロジーや製薬会社の信頼できるパートナーとして、基礎研究から臨床応用まで、遺伝子デリバリーベクターの設計、技術開発、ベクター最適化のためのソリューションを提供しています。革新的なイノベーションである当社の Vector Design Studio は、研究者がオンラインでカスタム ベクターを簡単に設計して注文できます。ベクタークローニングとウイルスパッケージングという単純作業から研究者を解放することで、研究者はもっと独創性の高い重要な研究に時間を使うことができます。当社はハイスループットのベクター生産能力、膨大なベクター バックボーンとコンポーネントのストックで基礎研究を支援し、さらに高度な AAV キャプシド エンジニアリング開発などを含む 1 対 1 の CROサービス、最先端の核酸ウイルスの cGMP製造施設をもっています。最先端の研究開発と CDMO 製造能力を備えた VectorBuilder チームは、最も効果的な遺伝子デリバリーソリューションを皆さまに提供し、ライフ サイエンス研究と遺伝子医学のための新しいツールの開発を支援します。